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ジーンとくる話

小さな物体を取り囲む牛の群れ。泥土の中にもがく生き物を発見した瞬間、男性は走り出した。

アメリカ・マサチューセッツ州ボストン在住のイアン・エリスはその日、バードウォッチングに出かけていました。途中、牧草地を通りかかったとき、イアンは牛たちの奇妙な行動に気づきます。30頭ほどの牛の群れが大きな輪を作り、地面にうごめく小さな物体を取り囲むようにして見つめていたのです。

気になって双眼鏡を覗き込んだイアンは、その小さな物体の正体に驚きます。輪の中心でもがいていたのは、アシカの赤ちゃんだったのです。

イアンは急いで走り寄り、牛の群れをかき分けて泥の中からアシカの赤ちゃんを抱えあげました。そして近くに親の姿が見えないことを確認し、アシカの保護を専門とする地元の動物保護施設Natureland Seal Sanctuaryに連絡を入れました。

推定生後5日と思われる迷子のアシカの赤ちゃんはひどく衰弱しており、呼吸もままならない状態でした。無事保護された後、獣医の診察と治療を受け、現在は施設内で保護施設で少しずつ元気を取り戻しています。体力の回復待って自然へ返される予定とのことです。

牛が興味を示さず不思議な円陣を作っていなければ、アシカの赤ちゃんは発見されなかったかもしれません。

牛たちのおかげ、とまでは言えないかもしれませんが、助かって何よりでした!