余命わずかの母は、4歳の娘に包丁を握らせた。10年後、母との約束を守り続けた娘が毎日作り出すものを見て涙が止まらない。

福岡県に住む安武はなさんは、現在14歳。毎朝6時には起床して朝食とお弁当の用意をしています。 自分で削った鰹節でダシをとった味噌汁をテキパキと作り、お弁当を彩良く詰めていく姿は14歳とは思えません。それもそのはず、はなさんは5歳の頃から毎朝、この家事をこなしているのです。

YouTube/住友生命 公式チャンネル

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大人でもみそ汁の作り方がわからないという人はたくさんいます。5歳の頃から毎朝台所に立つなんて、一体どんな背景があるのでしょう。

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はなさんは、2008年に乳がんで33歳の生涯を閉じた母、千恵さんとの「約束を守っている」のだそうです。

はなさんの母、千恵さんは2000年、25歳で乳がんの診断を受けました。安武信吾さんと結婚しましたが、妊娠出産はまず無理だろうと思っていたそうです。

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しかし奇跡的にガン細胞が消え、千恵さんは妊娠します。出産すればガンの再発リスクが高まることは知っていましたが、2003年2月はなさんを出産。はなさんが誕生し、一家は喜びで包まれました。しかし9ヶ月後にはガンが肺に転移。まるではなさんを産むために、ほんの一瞬がん細胞が消えたかのようでした。千恵さんのブログには妊娠出産の心境がこう語られています。

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 「ムスメは、病を得た私を癒すために、この世に来てくれた。ムスメがいなかったら、多分、きつくてきつくて、もう、いいや、死んでも。と、とっくの昔に自分の命をあきらめていただろう。」闘病生活のあまりの辛さに死にたいとさえ思ったという千恵さんでしたが、はなさんの存在が生きる希望になっていました。

ガンは少しずつ千恵さんの体に広がり、はなさんが4歳の時には全身に転移していました。千恵さんは考えていました。娘のために何を遺すことができるだろう?娘が知っておかなければならない一番大切なことはなんだろう?と。そして千恵さんの見つけた答えは娘に「生きる力」をつけて欲しいというものでした。

「健康で、生きる力が身についていれば、将来どこに行っても、何をしても生きていける」千恵さんは綴っています。

はなさんの4歳の誕生日、千恵さんはエプロンをプレゼントします。

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「私は、がんになった後に、ムスメを授かりました。だから、この子を残して、死ななければなりません。
がんになってもならなくても、死ぬ順番は、私が先に決まっています。(中略)彼女は、私がいなくなった後、生きる上で必須科目となる、家事はできるだろうか。(中略)彼女の手伝いの中に、配膳と料理部門を増やすことが、今後の私の課題。」

千恵さんは幼いはなさんへ、本格的に家事全般を教え始めます。

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そしてはなさんが5歳になった日、千恵さんは決心します。

五歳になったから、一昨日から、朝ご飯の支度はムスメに任せることにしました。(ヘルプはしますが)見ていたら、包丁使いがかなり怖いのですが・・声と手を出したいところをぐっと我慢。

娘のこと、夫のこと、他のガンの患者のことを気遣いながら前向きに明るく闘病した千恵さんですが、 ガンは着実に千恵さんの体を蝕んでいました。8年に及ぶ闘病の末、2008年7月11日に千恵さんは永眠します。

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最愛の妻を失い深い悲しみに沈んでいた信吾さんは、当時を振り返りこう語ります。「千恵に一番感謝しなければならないことは、はなを産んでくれたことです。僕ははなのために生き続けることができました」はなさんは、毎朝みそ汁を作り続けました。料理だけではありません。掃除、洗濯、整理整頓など、朝学校へ行く前、そして学校から帰ってから父と分担して家事をこなしています。 

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千恵さんがはなさんに遺したかったもの、それは「自分の力で生きる力」。千恵さんの蒔いた種がはなさんの中でしっかりと根を張り、大きく花開こうとしています。千恵さんも安心して見守っていることでしょう。

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安武さん一家のストーリーは、2015年に映画「はなちゃんのみそ汁」として公開され、日本中を感動に包みました。映画のインタビュー映像はこちらからご覧いただけます。

今では同年代の子供達に「みそ汁教室」を開いているというはなさん。千恵さんがはなさんに遺したメッセージは、はなさんや信吾さんを通じて、今数え切れないほど多くの人の心に響いています。
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