視聴者がリアリティTV番組のスターの命を救う

欧米を中心に、世界各地で人気を博している「リアリティ番組」。リアリティ番組とは、事前の台本や演出を一切使わず、現実に起こる困難な状況に素人出演者たちが直面するありさまをドキュメンタリーやドラマのようにエンタテイメントとして紹介する視聴者参加型番組です。 日本でも放送されていた『サバイバー』や『アメリカン・アイドル』などが代表的です。

そんなリアリティ番組の一つ、アメリカのHGTVが放送している『Flip or Flop (フリップ・オア・フロップ)』は、不動産家のタレックとクリスティーナのエル・ムーサ夫妻が、カリフォルニア州近郊の不動産を改装・販売する過程を追った番組です。内容は地味にも思えますが、現在すでに第6シーズンを迎えている定番の人気番組です。また放送開始直後、出演者のひとりに番組の外で起こったことが当時大きな話題となりました。

2013年の放送開始直後、番組の視聴者だったひとりの看護師がタレックの首にできた怪しいしこりに気づいたのです。

YouTube/ Inside Edition

看護師の女性はすぐに番組の制作チーム宛に、タレックに今すぐに医師のもとを訪れるようメールを送ったそうです。幸いなことにメッセージはタレックのもとに届けられ、彼はすぐに病院での精密検査を受けることにしました。結果、ステージ2の甲状腺ガンだということが判明したのです。だいぶ前から原因不明の咳や喉の腫れを自覚していましたタレックですが、視聴者の助言がなければおそらくそのまま病院を訪れることはなかったと振り返っています。タレックはヘビースモーカーで、体の不調は喫煙からくるものだと考えていたそうです。

すぐに緊急手術が行われ、甲状腺と周囲のリンパ節が摘出されました。その後は放射線治療が開始されたものの、医師からは、治療がうまくいったとしてもタレックは生殖機能を失う可能性が高いことを告げられたのです。若い夫婦は将来のことを考え、治療が進行する前にタレックの精子を冷凍保存することにしました。

タレックの治療が続けられる中、数回の流産を経てクリスティーナは体外受精で妊娠します。ガンの宣告から2年後、タレックは息子のブライデンを抱くことができました。

ガンの治療を無事終えることができたとき、タレックはあるトーク番組で「命の恩人」のリアンと直接会いました。タレックは、もしリアンが熱心に番組を見ていてくれなかったら、自ら検査に行くことはなかっただろうし、恐らく手遅れになっていただろうと語っています。

多くの人々が熱心にタレックを観察し見つめてくれているという特殊な環境にいたことが、彼の命を救いました。ひとりの視聴者のメッセージが、しっかりと出演者に届けられたことが素晴らしいですね。タレックは、無事に番組に復帰することができました。

このエピソードをこちらの動画からより詳しく視聴できます(英語音声のみ): 

2017年、二人は離婚し別々の道を歩むことになりました。早期発見の重要性を身にしてみて実感したタレックのこと、きっと今後も健康には人一倍注意して活躍し続けていくことでしょう。

どのような病気であっても早期の発見・治療が肝心です。原因不明の症状を自覚しているなら、必ず医師に相談するようにしましょう。

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