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新生児が5日目の夜に、両親の腕の中で亡くなる。しかし彼がすでに経験していたことは辛いものだった!

ティーケー・ロークスとデイドレア・ロークスは夫婦として幸せな日々を送っていましたが、ある日彼らの元にさらに喜ばしい知らせが飛び込みました。ついに待ち望んでいた赤ちゃんができたのです。しかし、妊婦として新たな生活を始めたデイドレアには、つらく厳しい試練が待ち受けていました。

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妊娠初期の超音波検査では胎児に特に問題は見られないようでした。しかしより精密な検査を受けたところ、2人は思わぬショッキングな事実を医師から告げられます。なんと、赤ちゃんは産まれたとしても数日も生きられない命だというのです。赤ちゃんは染色体の問題を抱えており、それによるパトウ症候群と呼ばれる症状が確認できていました。このような状況では、人道的な理由で中絶という選択肢を望む親も少なくないといいます。出産したとしても赤ちゃんはほんのわずかしか生きられず、大きな苦しみを味わわせることにもなるからです。

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この知らせを受けたとき、デイドレアとティーケーは何も考えることができなくなったそうです。彼らはただショックを受け、絶望の底に叩き落されたような感覚だったといいます。彼らは何よりも赤ちゃんに会いたい、そしてこの手で抱きしめてあげたいと望んできました。このジレンマはまるで拷問のように2人を苦しめ続けます。

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悩みに悩みぬいた結果、彼らは結論を出しました。例え産まれてすぐに死が待ち受けていたとしても、赤ちゃんをこの世に生まれさせてあげたい、そう考えた2人は、中絶という選択肢を取らないことを心に決めたのです。

やがて時が経つにつれ、お腹の中の子供のことが少しずつわかってきました。まず男の子であるということ、そして顔が「正常に」成長していないようだということ。赤ちゃんには口がなく、本来口があるはずの場所にただ小さな穴が開いているだけでした。恐らく呼吸するのもつらいことになるはずです。

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一方母親のデイドリアは、苛烈なプレッシャーを日々感じていたといいます。彼女の膨らみ始めたお腹を見て、友達や周りの人々は皆彼女に対して祝福の言葉をかけてくれました。その言葉に彼女は子供に対して一層愛情を深めたそうですが、同時に深い悲しみも感じていたのです。

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両親は理解していました。この赤ちゃんは産まれてすぐに死を迎えるということを。一般的な夫婦が産まれてくる子供のために準備するようなこと、例えば赤ん坊の部屋を用意したりおむつを買ってきたりといったような作業の代わりに、彼らは自分たちの息子のために小さな棺を選ぶ必要があったのです。

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そして、いよいよ待ち望んだ出産の日が訪れ、ティーケーとデイドレアは喜びと興奮の中にいました。息子に出会うこの日を彼らはずっと待ち続け、ようやくその時を迎えたのです。そして赤ちゃんは無事に生まれ、夫婦はついに自らの腕の中に息子を抱くことができました。

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赤ちゃんは顔が歪み、腎臓が正常に機能していないことに加え、脳は未発達のままで、肺も非常に弱いなど、想定していた通り様々な障害を抱えていました。しかし両親はこの子にトーマスという名前を付け、深い愛情を惜しみなく注ぎます。

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2日目、夫婦は何と息子を家に連れて帰ってもいいという許可を得ることになります。2人にとっては思っていもいなかったプレゼントでした!例え一瞬の時間であっても、自分たちの家に息子を迎え入れ、一緒に過ごすことができるなんて、彼らにとってはまるで夢のような体験です。もちろんトーマスは複雑な治療措置を受けなければならない状態ではありましたが、無事に家族は病院を退院していきます。

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このような状況の中、両親は残された時間をすべて息子と共に過ごそうと決めました。彼らは一瞬たりとも子供のそばを離れなかったそうです。彼らにとってはまさに毎分毎秒が貴重な宝物だったのです。

しかし、時間が経つにつれて状況は悪化していきました。トーマスはどんどんと弱っていったかと思うと回復する、というのを繰り返します。彼らは奇跡が起こるのを願わずにはいられなかったそうですが、やはり運命は無情にも彼らの元に忍び寄っていました。トーマスは、わずか生後5日という早さで、両親の間に横たわったまま息を引き取ったそうです。

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2人はトーマスに可愛い服を着させ、抱きかかえキスをして最期の別れを惜しみました。そのとき、彼らはトーマスへの深い愛情が、穏やかな気持ちへと変わっていくのを感じたといいます。

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墓地での葬式が終了した後、最期のお別れを済ませ、夫婦は息子を埋葬しました。しかし、別れがあまりにも早すぎたこともあったせいか、彼らはお別れの挨拶の前に出会いの言葉すらかけていなかったことに気づいたそうです。2人はこれまでの分も全部息子に話しかけていました。

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非常に悲しく、同時にどこか心温まるエピソードですが、以下は彼らの物語まとめた動画です。

人はそれぞれ自分だけの物語を持っています。ティーケーとデイドレアは、まさに勇気と尊厳に満ちた物語をつづることになりました。彼らが世界中に公開したこのエピソードは、同じような境遇に置かれている人々に大きな力を与えてくれることでしょう。

なお、2人は後日、新たに赤ちゃんを出産しました。とても元気で健康な女の子が産まれたそうです!