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えらい

ごみ捨て場からトイレを拾ってきた女性。ゴミ捨て場で見つけた物で夢を実現させた。

ルルはアルゼンチンで育ちで現在はアメリカで暮らすシングルマザー。子育てをしながらほぼフルタイムで働き、勉強もしている彼女の毎日は猫の手も借りたいほどの忙しさです。幼い娘はいつもルルともっと一緒にいたいと駄々をこねています。

もうこんな生活はたくさん、何か変えなければとわかっていても、高い家賃を支払うためには働き続けなければなりません。長時間の日々の仕事の合間に解決策を見出すのは至難の技でした。

lulu

しかしルルはそう簡単にあきらめませんでした。娘と田舎で暮らすという夢を実現させようと決め、輸送コンテナに目をつけたのです。高額な家賃を払うために働く今の生活から抜け出すため、真っさらな状態からコンテナハウスプロジェクトをスタートしました。

建設に関する知識はほとんどなく、資金もほんのわずかでしたが、4週間ほどで彼女と娘が家と呼べる小さいけれど素晴らしい場所を作り出すことができました。

sofa and kitchen

床材、棚、トイレまで、ほとんどの素材はごみ捨て場やリサイクル品譲渡施設で集めました。なのでルルの家はどこかいろんな物の寄せ集め感がありますが、不思議と調和がとれていて雰囲気が出ています!

the small library, in front of the sofa

プロジェクト総額は約4000ドル(約40万円)。もちろんほとんどのものは中古品ですが、そんなことまったく気にしていません。「お金がなかったら、創造的にならなくちゃね」彼女は言います。

frontal views from the kitchen

この家にはきちんと機能するトイレとキャンプ用バーナーをつけたキッチンもあります。また彼女は後日、居心地の良い寝室空間となるセミトレーラーを取り付けました。娘はルルのベッドの上部に取り付けた快適なロフトで眠ります。

dorm house

この2つの居住空間は合わせて30平方メートルほどで、ルルと娘が必要なものはほとんどすべてが揃っています。外には甘い香りのする柳の木が生い茂り、娘が友だちといつまでも飽きずに冒険できる空間が広がっています。

eating some melon under the weeping willow tree's shadow

ルルはここでの素朴な暮らしに大満足です。何を持っているかで人生は決まったりしないということを彼女は知っています。「生きている間の貴重な時間をどんな風に使いたいか考えて、それに合わせた決定をしただけよ」ルルは言います。

kirsten dirksen (left), videoshooting lulu

ルルは贅沢な生活をしていませんが、必要なものはすべて持っています。でももっと大切なのは、多くの人に圧倒的に不足しているあるものを彼女は手にしているということです。それは時間です。また田舎に暮らしているので、家がどれ程小さくても気になりません。狭いと感じたらパッと表に出て、目の前に広がる美しい自然に身を投じればいいのですから!