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脚を縛られ口輪をはめられた状態で発見された犬。犬の体を見た人々は衝撃的な事実に気づいた。

動物保護団体のもとには日々、悲惨な状態の動物を発見した人々からの通報が寄せられています。今回、スペイン・アンダルシア州アルメリアの保護団体Pupekas受けた電話も例外ではありませんでした。それは、ひどく傷ついた犬が見つかったとの通報でした。

現場に駆けつけ犬に近づいたボランティアスタッフは、ポデンゴ・ポルトゥゲス(ポルトガル原産のサイトハウンド犬種)が悲痛な状態にあることに気が付きました。口先と脚を縛られ、歩くことも水を飲むことも、助けを求めて鳴き声を上げることもできず、ゴミの山の中に放置されていたのです。こちらの動画から救助の様子を視聴できます。

世の中にはこのような理解しがたい残酷な行いができる人間がいるということは悲しい現実です。もし元飼い主がもう飼育したくないというのであれば、なぜ犬の引き取り先を探そうとしなかったのでしょうか? そうすることなく犬の生死などお構いなしに真夏の灼熱の下に拘束したまま放置したのです。

脱水状態で意識が朦朧とし、真夏のスペインの猛暑の中で苦しみを味わい続けたこの雌犬は救出が2、3時間遅れていたら手遅れになっていたそうです。最近出産した様子でしたが、近辺に子犬の姿はありませんでした。

獣医によって治療を受けたのち、犬は保護施設に送られ回復期間を過ごすことになりました。保護施設の職員は犬が最後まで生きる希望を捨てないよう「エスペランザ」(スペイン語で『希望』を意味)と名付けました。生存の見込みは低かったものの、エスペランザは生死の危機を乗り越え、完全回復を果たすことができたのでした。

しかしエスペランザの物語はそこで終わったわけではありませんでした。完治からわずか数日後には新たな家族が見つかったのでした! こちらの写真からも伺えるように、新しい飼い主から愛情を受け新生活を満喫しているようです。

エスペランザの物語はハッピーエンドを迎えることができましたが、その他の飼育放棄状態にある多くの動物たちは悲惨な境遇にいます。だからこそ、動物保護団体を支援し動物虐待問題への世間の関心を高めることが大切なのです。