【命続く限り人のために】電車で優先席に座るこの女性を罵った老人は、後に自責の念に駆られる。

2018年1月8日、朝日新聞にある30代女性経営者の記事が掲載されました。記者の取材を受けた三重県四日市市出身の小崎麻莉絵(こざきまりえ)さん(34歳)は名古屋市内でホームページ制作会社を経営するバイタリティに満ち溢れた女性です。 彼女がある日電車で優先席に座っていたところ、1人のお年寄りに「若いのによくそんなところに座るな」と言われたそうです。通常電車やバスの優先席は高齢者・障害者・けが人・妊婦などに優先して着席を促すための座席ですが、健康そうに見え、まだ若い小崎さんが優先席に座っていたのには理由がありました。

遡ること約2年半、2014年8月18日に小崎さんは運命の日を迎えます。それは奇しくも小崎さんの31歳の誕生日の前日のことでした。仕事に追われ、久しく健康診断を受けていない事に気づいた小崎さんは病院を訪れます。その際、医師から予想だにしない事実を告げらます。

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医師が口にしたのはなんと「余命5年」という信じがたい言葉でした。病名は「骨髄異形成症候群」。それは血液が正常につくれなくなる病気で、症状としては動悸、息切れ、抵抗力の低下による発熱、体のだるさなどが挙げられます。「診断後まず先に浮かんだのは両親の姿だった」と小崎さんは語ります。

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その後、約1年4ヶ月にわたり入院と自宅療養を繰り返し、症状が安定したため職場復帰した小崎さん。かつては事業の成功を夢見て、眠ることを惜しんで働いていた小崎さんですが、現在は勤務時間を1日4時間半程度に抑え、仕事を続けています。それでも体調を崩して仕事を休むこともあり、トイレに行くだけで息切れをしたり、過呼吸が頻繁に起こったりするそうです。

彼女が電車で優先席に座っていたのはそのためでした。しかし見た目だけでは健康な人と小崎さんの様に難病を抱える人とではなかなか区別がつきません。そんな時東京都が平成24年度から導入を開始した「ヘルプマーク」の存在を耳にします。ヘルプマークは義足や人工関節を使用している人、内部障害や難病の人、他にも妊娠初期の女性など援助や配慮を必要としている人が優先席に座っても白い目で見られる事のない様にと考案されたマークです。

2017年の春、20人程でヘルプマーク普及活動の会を立ち上げ、寄付を募り、署名活動を通してヘルプマークの幅広い導入を目指しました。小崎さんをはじめとした普及活動の会のメンバーの努力の甲斐あって三重県、愛知県、名古屋市がマークの普及へと動き出しています。

現在小崎さんは残りの短い一生をヘルプマーク普及活動に捧げています。「命が続く限り、世のため人のために動きたい」と語る小崎さん。その人生観には脱帽です。ちなみにヘルプマークは障害者手帳や診断書の提示の義務はなく、地下鉄の各駅や都営バスの営業所などで無料で配布されています。小崎さんの活動を支援するためにも、ぜひこの記事をシェアして広めてください。いつの日か誰もが周りいる人に配慮できる社会になるといいですね。

出典

朝日新聞

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